プロジェクト背景
社会経済の発展と平均寿命の増加に従い,少子高齢化社会は日中韓三国の共通問題になっていくと思われる。労働人口の減少により,税収減や人材不足などが続く一方,高齢者へ支援の需要が急激に高まりつつあり,高齢者のウェルビーイング(福祉)を維持することは深刻な社会問題となる。IoTと人工知能(AI)を始めとする情報通信技術を用いて,行動検知,健康管理又は生活支援などの研究が注目されている。本研究プロジェクトは,(1)IoT機器のエッジ側でデータをリアルタイムで高度にAI処理して個人に特化した知的コンピューティングを実現する技術と,(2)超大量のIoT機器から収集されるデータをクラウド側で高度にAI処理して社会全体の傾向や将来予測を可能とする技術とを組み合わせた知能IoT技術を用いて,体の健康のみならず,精神的な健康や社会との繋がりを含める高齢者のライフスタイルとウェルビーイングを強化する社会を構築することを目指す。
本研究プロジェクトは独立行政法人日本学術振興会「令和2年度 日中韓フォーサイト事業」として遂行される。